ここまで腰痛体操・ストレッチを紹介してきましたが、体操を実践していくにあたって、何点か注意点があります。つまり、体操を始めると体にどのような変化があるのかということを事前に知っておいてほしいのです。
まず、動作をすると一度違和感や痛みが増す場合があります。
もちろんすぐに腰の痛みが改善されたという人もいますが、なかにはそっている最中やそったあとに腰を伸ばそうとして痛みを感じる場合があります。いざ立って歩こうとするときも、症状によってはしばらく痛みを感じることがあります。
このとき、体操によって症状が悪化してしまったのではないかと思われがちなのですが、痛みには良い痛みも存在するのです。
例えば、手術をした直後は患部が痛みます。でもそれは、体が回復する過程に必要な痛みですし、運動後の痛みもそうです。運動をして筋肉痛になったからといって、運動は悪いとはならないはずです。
腰の場合も、痛みが増せばマズイのではないかと思うのは当然ですが、これは悪い状態で壊していた腰がいい状態に戻る時の好転反応だととらえてください。
次に、体操によって腰の状態を修正しても日常生活の中での習慣で、もとの悪い状態に戻ってしまうことがあります。
つまり、私たちは本来そっていなければならない首と腰を日々逆にして生活をしています。
逆にしているというということは自然な腰のかたちを壊しているということです。例えば、朝起きてご飯を食べるときに逆に曲がり、顔を洗えば逆に曲がり、トイレに入って逆に曲がり、着替えるときに逆に曲がり、通勤電車で座れば曲がります。
また、仕事でも、会社のパソコンの前で曲がり、会議で曲がり、残業しても曲がるわけです。このように日常生活の中で、本来そっていなければならない腰が逆に曲げられてしまうために、必要以上の負担がかかってしまうわけです。
なので、体操だけしても生活習慣などがそのままだと、一生懸命修正してもまた悪い状態に戻ってしまうのです。
さらに、腰が痛いときは腰をそらずにまげている姿勢の方が楽という誤解があります。
特に、ギックリ腰のような激しい痛みのときは、数日間えびのように丸まって寝ていると自然に痛みがおさまってきます。曲げていると楽になったので曲げている方が正しく、そっている姿勢は痛みが出るので間違っていると誤解やすいのです。
腰を曲げている方が楽で、かつ腰痛も治るのならわざわざそる必要はないように思われます。しかし、いつのまにか楽になっているという過程を踏んでしまうと、腰痛の根治からは遠ざかります。なぜなら、腰痛の根本的な原因は放置しているからです。
思い起こしてみて頂きたいのですが、一度腰痛になってしまうといつしか腰痛を繰り返す体質になっていませんか。しかも、腰だけでなくお尻や足のどこかも痛くなっていませんか。つまり、腰痛が治っているのはなく、症状がすすんでしまっているのです。
